クリスマスローズは「クリスマスに咲くバラ」という名前ですが、バラではなくクリスマスの頃から春にかけて咲くキンポウゲ科の花です。
うつむくように咲くアンニュイな姿と、和にも洋にも合う葉のつやと形に、アンティークな色合いがシックな大人に大人気です。
特にこの透ける葉脈と茎の赤茶色に、白からグリーンに変わる何とも言えないグラデーションにうっとりしてしまいます。
シックなものを好む洗練された大人にも人気のクリスマスローズですが、実は中二病心をくすぐるエピソード満載な花でもあります。
まずはキリスト教にまつわる神話。
”キリストが誕生したその日、マデロンという羊飼いの貧しい少女が、聖母マリアのもとへ祝福に訪れました。少女は、何か捧げものを…と探したものの、季節は寒い冬。一輪の花すら見つけることができず、がっかりして涙を流しました。すると、少女の涙は種となり、その種から芽が出て、なんとバラの様に美しい純白のニゲル(クリスマスローズ)を咲かせ始めたのです。少女は幸せに満ち、その花を聖母マリアと幼子キリストに捧げました。”とさ。
それから豊富な花色の中には黒く咲く品種があります。
寂し気な咲姿にダークな色合いなんて可愛すぎる。
花言葉は「いたわり」「慰め」「追憶」「私を忘れないで」「私の不安を和らげて」「中傷」と、明るく元気を与えるというよりもひかえめで切ない言葉が多いです。
そして本名が「ヘレボルス」!
まるで海賊の亡霊かダンジョンに住むドラゴンの名前みたい。
クリスマスローズは中二病の心も掴んで離さない。